尿酸が腎臓を弱める
糖尿病の合併症は
し 神経障害
め 糖尿病網膜症
じ 糖尿病腎症
と三大合併症と言われて、とにかく、合併症が怖いから糖尿病の治療をしなさい、と言われるものです。
血圧が高くても、細い血管が固くなり、腎臓が壊れます。
もう一つ、尿酸値が高くても、腎臓が壊れたり、動脈硬化を進行させることがわかっています。
尿酸値が高いと、血管内皮(血管の内側の細胞たち)が痛めつけられて、固くなりやすい、弾力性を失いやすい、ということがわかってきています。
血液検査で尿酸値を測定して、
7mg/dL
を超えると、尿酸値が高いな、と判定されます。
8mg/dLを超えていると、薬をのんでもらおうかな、ということになります。
糖尿病と同様に、遺伝的に尿酸を作りやすい体の方がおられ、その方々は軽々と8mg/dLを超えます。
食事療法を行っていても下がらない人もおられます。
数値の高い人は薬を併用することになります。
尿酸は尿に溶け込んで排泄されますので、水分摂取量の少ない人は高くなりやすい傾向がありますので、水分摂取をこまめに行うことで(1日1.5~2L)で尿酸値が下がることもあります。
尿酸はアルカリ性の尿の方が溶けやすいです。
尿をアルカリ性にする食品は野菜や海藻(ひじき・わかめ・こんぶ)、キノコ類、果物です。
逆に尿酸をとけにくくする食品としては、タンパク質類、精白米です。
タンパク質の摂取が推奨されていますが、野菜もしっかり食べることで、栄養のバランスがとれて、高尿酸血症予防になるのですね!
尿酸=痛風
というイメージがありますが、痛風発作予防に尿酸値を管理しているわけではなく、動脈硬化進展予防のために治療を行うのが主目的です。
尿酸値ぐらい、と考えず、血糖値と同じくらい、尿酸値も管理してほしいです。
【引用】糖尿病教室★知識はあなたを救う