腎臓の働き
腎臓の機能
腎臓は老廃物を尿として排泄するのがお仕事ですが、それ以外の大切な働きがあります。
それは、血圧を維持すること。
血圧は低すぎると、身体の隅々まで血液を送ることができなくなります。そして、血管のしなやかさ、細さの違い、血管を流れている血液の量や濃さによっても、血液の循環のしやすさは変わってきます。
身体にとって、一番よい状態に保つようにしてくれるのも腎臓の役割です。
血管の中の水分の量、水が細胞側にたくさん流れないように血管内のナトリウムやカリウムなどのイオン量、pHを保つような調節をしてくれています。
ただし、取りすぎた場合は、排泄量にも限界がありますので、身体に残ってしまうという状況になります。血圧管理にナトリウム制限を指導されるのは、そのためです。腎臓が調節できる程度に食べてあげないと、腎臓が悲鳴を上げています。
他に、カルシウムやリンの調節もしています。
ビタミンDを活性化して、腸管からのカルシウムの吸収をよくしたし、骨を強くします。
血液成分で酸素や二酸化炭素を運搬する働きのある赤血球を作り出すよう指令を出すホルモンも腎臓から出ています。このホルモンをエリスロポエチン、と言います。腎臓が悪くなると、貧血になるのは、このエリスロポエチンが十分に分泌できないからです。
というわけで、最後に腎臓の機能の要点だけまとめると・・・。
- 尿をつくる
- 体内環境を一定のバランスに保つ
- 血圧を調整する
- 血液(赤血球)をつくる働きを助ける
- ビタミンDの活性化
握りこぶし大の大きさの腎臓って、すごく働いてるんですね。
糖尿病は腎臓が壊れやすい病気。腎臓が壊れたら、尿がつくれないだけでなく、追随して色々な疾患になるということです。高血圧、浮腫、心不全、貧血、骨粗しょう症など様々な疾患を引き起こします。
今まで以上に、腎臓を守る行動をお願いしたいと思います。
【引用】糖尿病教室★知識はあなたを救う