糖尿病と鼻の病気

糖尿病と鼻血の関係

生活習慣病の一つである糖尿病は先進国ほど患者数が多く、2006年時点では世界中で1億7100万人の患者がいるといわれていましたが、2030年にはその数が倍増すると推定されています。それほど糖尿病は一般的な病気になりつつあります。

鼻血もまた生活に密着したいわゆる「よくある症状」の一つです。
鼻をぶつけたりしたわけでもないのに、気づいたら「ツー」と鼻血が出ていたり、そこまでではないにしても、鼻をかんだらティッシュに少量の血がついていたりといったことは誰でも経験があるのではないでしょうか。

鼻血はあまりにも一般的なために、鼻血が出たとしても糖尿病と結びつけることはしないと思いますが、糖尿病の人は一般の人と比べて鼻血が出やすいということが知られています。

本来、血糖値はインスリンやグルカゴンやコルチゾールといったホルモンの働きによって、一定範囲内に調節されています。
ところが、何らかの理由によりインスリンなどのホルモンが生成されなくなったり少なくなったりすると、血液中の糖が異常に増加し、糖尿病になってしまいます。

糖尿病のために長期にわたって血中のブドウ糖が高い状態が続くと、血管にある変化が起こります。
血管の壁の内側にあるタンパク質と糖とが結合してしまうのです。
これは、いわばべっとりとした糊のようなもので、血管の壁を固くしてしまうことがあります。

血管の壁が固くなってしまうと、その分内腔が狭くなり、中を通過できる血液量が少なくなってしまいます。
太い血管であればさほど問題にはならなくても、毛細血管と呼ばれる髪の毛ほどの細さの血管の場合は、血液が流れなくなってしまうことがあります。
高血糖状態が続けば続くほど、毛細血管はダメージを受けます。

体のなかで毛細血管が多い場所は、腎臓や網膜、そして鼻粘膜です。
したがって、高血糖が原因で鼻粘膜で毛細血管が破裂してしまうと、出血を招いてしまい、それが鼻血として鼻から流れ出してしまうというわけです。
これが、糖尿病の人に鼻血が多い理由です。

ちなみにこの状態が、腎臓の毛細血管で起これば糖尿病性腎機能障害になりますし、網膜の毛細血管で起これば、糖尿病性網膜症となります。
この2つは、有名な糖尿病の3大合併症に含まれますね。

そういった意味では、鼻血も糖尿病性合併症の一つとも言えるかもしれません。
要は高血糖が長く続くと、体中の毛細血管が悪影響を受けるというわけです。

 

【引用】くたばれ糖尿病!

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